※本記事は、弊社が2019年11月に公開した What Is Early Childhood Education and Why Is It Important? を翻訳し、修正を加えて作成したものです。
幼児教育という言葉自体を聞いたことはあるものの、具体的に何を指すのか分からないという方は多いのではないでしょうか。この記事では、幼児教育が意味するものや、幼児教育のあり方をご紹介したいと思います。また、教育機関や家庭が果たすべき役割についても触れていきます。
幼児期教育とは?
文部科学省によると、「幼児とは,小学校就学前の者を意味する」(※) と定義されています。つまり、幼児教育とは、生まれてから小学校就学までに行われる学習のことを指します。この中には、認知的、身体的、感情的な発達などが含まれており、この期間に急速に発達します。この時期の学習は、歩いたり、簡単な言葉を話したりと、自宅でできることも多いですが、計画的な学習活動や他の子どもたちとの付き合いなど、家庭ではできない学びもあります。こうした学習は、幼児教育を専門とした教室で受けることができます。このような幼児教育の機会や施設は多く存在していて、そういった教育機関で働く専門の教育者たちは、子どもたちの学びと成長をサポート方法を知っています。
※文部科学省 『第1章 子どもを取り巻く環境の変化を踏まえた今後の幼児教育の方向性 第2節 幼児教育の意義及び役割』https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo3/siryo/attach/1395402.htm
幼児期教育はなぜ重要なのか?
1. 学習は生まれた瞬間から始まる
幼児教育がなぜ重要かと言うと、1つ目の理由は、赤ちゃんは生まれてすぐに学習を開始できるほど学習効率が高いからです。赤ちゃんが、生後わずか数ヶ月間で学習しできるようになることを考えてみてください。頭を上げ、親や愛する人たちに笑いかけ、泣いたり片言の言葉を発したり、ジェスチャーを使いながらコミュニケーションをとります。さらに数年すると、歩いたり会話をしたり、好き嫌いの主張をしたり、パズルを解き、靴下まで履けるようになります。
子どもたちは、模倣や遊びを通して驚くほど多くのことを学びます。そしてその学びは、世界を目にしたその瞬間から始まるのです。これはつまり、子どもたちが学習し成長し始めることに、早すぎることはないということです。幼児教育はコミュニケーション能力や認知能力、運動能力などにおける成長をサポートくれますし、専門の教育者たちは、いかにして子どもたちを学習に引き込むかを熟知しています。そのため、幼児教育はとても重要なのです。
2. 幼児教育子どもの社会的及び情緒的健康によい影響を与える
学習とは、いわゆる知識を増やす勉強だけではなく、スキルの育成も含まれています。幼児教育は、子どもたちが文字、数字、形、色などを学ぶサポートをするだけでなく、彼らが対人スキルや感情コントロールスキルを学ぶこともサポートします。幼児教育が重要な2つ目の理由は、幼児教育は子どもたちが社会生活を行う中で、欲求不満への対処の仕方、新しい人間関係の築き方を学習することができるからです。子どもたちはさらに、そこから問題解決の仕方や創造性を学びます。彼らはレジリエンス(感情的柔軟さ)を身に付け、自分の世界で解決策を見つける方法を学びます。
3. 幼児教育を通して将来の教育キャリアの基盤を築く
子どもたちは、学習の重要性に気付き楽しいと思うことができれば、信念を持って自ら学び続けることができます。そして、社会的、学問的、行動的スキルを学習するようになります。これは後の教育課程や人生において成功するために必要なスキルであり、早く身につければ身につけるほどそのスキルを実践し開発する時間も十分とることができるのです。幼児期教育は、子どもたちが教育上の課題に取り組む自信を高めるとても優れた方法です。
4. 子どもの学習成果を把握する際は、幼児教育の専門家のサポートを借りることもできる
子どもたちは、皆が同じペースや方法で成長するわけではありません。そういった場合に、専門の教育者は、子どもの学習進捗状況を把握する方法を熟知しています。親にとって、自分の子どもにさらなる学習支援が必要だということは聞きたくない話かもしれませんが、早く支援をすればするほど、親にとっても子どもにとっても良い結果に繋がりやすくなります。
例えば、文字を読むのに困難を抱えている子どもは読むことにイライラするかもしれません。しかし、それを直さないままでいると、子どもが後に非行に走ったり、学習についていけないといったことに繋がりかねません。幼児教育やそういった学習支援は、こういった子どもたちがあらゆる困難を克服し、学習に対して前向きな姿勢を持ち続けられるようになる可能性を秘めています。
幼児教育における親の役割とは?
先ほど、学習は家庭で行われるだけではないということをお話ししました。しかし、幼児教育は特別な場所だけで行われるものではなく、家庭での学びも重要な役割を果たします。親が担える役割としては、例えば、子どもが幼稚園や保育園で学んだことと家庭で学んだことを結び付けてあげることがあります。
これは難しいことではありません。例えば、子どもが幼稚園や保育園で季節について学んでいるのであれば、一緒に外に出て雪や落ち葉、花などに注意を向けてあげてください。輸送について学習しているのであれば、車やトラックの本を読んであげてください。こうした
取り組みは、子どもが学習したことと、生活の中のつながりを発見しより深い学びを得ることができます。
幼児教育におけるSTEAM教育用ロボットの役割とは?
1. ロボット工学は子どもたちの学習をどうサポートするのか?
ロボット工学は、得た知識をスキル習得に組み込んでいくとても効果的な方法です。特にSTEAM (科学、技術、工学、芸術、数学) 教育を取り入れた幼児教育に最適です。また、子どもたちが成長し高度なことを学ぶにつれて、イノベーション、創造性、課題解決、コミュニケーションなどの重要な能力の向上にも繋がります。
加えて、今の社会は常に発達するテクノロジーの基盤の上に成り立っているので、テクノロジーに関する学習を避けては通れないことを忘れてはいけません。そして、子どもたちは新しい技術を使って遊びながら、その技術を自然と身近に感じられるようになります。その中でもロボット工学は、新しい技術やプログラミングなどに触れながら楽しく学習していくことができます。
2. mTinyとは?
mTinyは、Makeblockが提供する幼児・児童向けのプログラミングロボットキットです。操作が簡単で楽しく安全にプログラミング学習を行うことができます。mTinyに対して、タッチペンと指令カードを使って動きをプログラムする過程において、子どもたちはプログラミング的思考を養うことができます。mTinyは表情や動きや声が非常に豊かなので、楽しく学習意欲を保ちながら学習を行うことができます。付属のストーリーブックを使えば、絵本形式で基本的な操作方法を自学学習することもできます。
mTinyは、幼児教育のツールとしても、家庭における学びの補助教材としても、非常に優れています。PCやインターネット環境などを使わずにプログラミング学習を行うことができるのは場所を選ばず家庭内でも学習しやすいという点でとても使いやすいといえるでしょう。
いかがでしたでしょうか。ロボットを取り入れた幼児教育について、mTinyの使い方についてご興味がございましたら、 jp@makeblock.com 宛にお気軽にご連絡ください。
おすすめの記事:
「mBlockでAI(人工知のう)を学ぼう」お家で学ぶ初めてのプログラミング
東京大学のSTEAM教育に関する研究をMakeblockが支援
VUCA社会を生きる力の育成とレーザーカッターの可能性【FDA STEAM教育セミナー 開催レポート】
中学校技術科のプログラミング:「計測・制御」と「ネットワークを利用した双方向性」の知識を生かしてmBotを活用した「問題解決ロボットシステム」の授業実習例